この記事では「奈良公園」の観光【歩き方】を徹底解説します。おおよそ1km×2kmの範囲内に3つの世界遺産「東大寺」「春日大社」「興福寺」をはじめ、庭園や広場などがある奈良市を代表する観光スポットです。
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お察しの通り、奈良公園のあちらこちらで鹿が生息しており、伴いその排泄物もあるワケです。また、未舗装の通路もあり汚れてもよい靴でのご訪問を強くオススメします。
奈良公園エリアは未舗装の勾配や石階段などの通路があります。また広大な範囲を歩いて観光する場所であるため、長距離歩行に適した靴でのお出かけをオススメします。
奈良公園にはゴミ箱がありません。駅前などで購入した飲料品の空きボトルも捨てる場所がありませんので、その「つもり」でカバンの中でスペースを作っておく必要があります。
奈良公園は「単一の観光スポット」ではありません。想像以上に広大な面積と、あまりにも多い魅力的なスポットに驚くことでしょう。特に時間管理が必要なご旅行の場合は、事前に計画と立てて訪れることをオススメします。
単に一人で歩くだけならともかく、各地で拝観や見物をしていれば「時間的」「体力的」に相当な消耗が発生することでしょう。
奈良公園内の各施設は概ね17時までに閉館となります。エリア内の芝生広場である県立奈良公園などは24時間出入りできますが、社寺参拝や博物館での見物となると時間に縛られます。
奈良公園は奈良市街の東端にあり、
・JR奈良駅
・近鉄奈良駅
からいずれも徒歩圏内の位置にあります。
また、
・ならまち
・高畑
・きたまち
の各地区とも隣接しています。
奈良公園は大きく分けて「平坦部」と「山林部」の2つにわけることができます。
尚、この記事ではこれ以降「平坦部」について取り扱います。
「春日野園地」などの広大な芝生広場や緑地などが県営公園の施設として開かれているほか、「東大寺」「興福寺」「春日大社」「奈良国立博物館」
などが一体的になっており、多くの観光客が訪れる観光地です。
県営の「奈良公園」として
「若草山」「春日山原始林」
が含まれ、いずれも登山を含むハイキングを楽しむことができます。
山林部を含めた場合、平坦部を含めた全てを1日で観光できるとは考えられません。
>>若草山について
観光案内などで一般的に認知される「いわゆる奈良公園かいわい」
すなわち「奈良公園」は、
3つの世界遺産
東大寺、春日大社、興福寺
その周辺の
神社、庭園、参道などの商店街
その間などに
県立の「都市公園 奈良公園」
がこのエリアの様々な場所あります。
拝観料等が必要な部分や、管理上必要な場合を除き柵やゲートの類は少なく
拝観料が必要な部分は主要施設のみであり、
「気が付けば、境内や敷地に入っている」
といった様相で、
「一体的に観光ができる」
エリアです。
この様子について、
「東大寺、春日大社、興福寺、県立奈良公園とその周辺施設が一体的に観光できるエリア」
として、
観光案内の媒体などで「奈良公園」と表現されることがよくあります。
奈良公園エリアはおおよそ2km×1kmの範囲内に、「東大寺」「興福寺」「春日大社」の3つの世界遺産、そして「氷室神社」「手向山八幡宮」の神社に加え、3つの庭園や浮見堂、猿沢池などの公園施設が集まる奈良市内で最もメジャーな観光エリアです。
参考)
大阪市で1kmは、「心斎橋パルコ」~「南海難波駅」がだいたい1km
東京都で1kmは、「新宿駅東口」~「新宿中央公園」がだいたい1km
奈良公園エリアには
「東大寺」
(正倉院を含む)
「興福寺」
「春日大社」
の3つの世界遺産があります。
▶3つの世界遺産の現地の様子
▶方面別の現地の様子
下のリンクからは各方面別の施設の紹介と現地の様子、感想をお伝えしています。
・春日大社
・若草山麓
▶地理的なまとまり
ここでは地理的、歴史的、観光観点、雰囲気を意識した当サイト独自のエリア分けをしています。
他の媒体や現地では、この分け方や表現をしていませんが、観光計画をするにおいて
「ある程度の地理的なまとまり」として意識していただくと参考になるかと思います。
▶行く場所を決める
この「地理的なまとまり」を参考にして、「本来行きたい場所」に加え「ここなら行ける」スポットを見つけることも良いでしょう。
▶あくまで参考程度に
上の地図やエリアの分け方は当サイト筆者の独自のものであり、現地にはこの線の全てに沿った柵があるわけでもありません。あくまで参考程度にご利用いただき、皆様独自の観光プランをお楽しみください。
奈良公園内は基本的には徒歩で散策する場所です。しかしながらその広大さゆえ、その距離感は事前に把握しておくことをお勧めします。
▼鉄道駅から各スポットへの徒歩距離
▶近鉄奈良駅からは
近鉄奈良駅からはすぐに奈良公園エリアになり、例えば徒歩約500mで興福寺五重塔に到着します。
離れた「春日大社」の御本殿までは約2000mの距離となりますが路線バスの運行もあります。
▶JR奈良駅からは
JR奈良駅からは商店街「三条通り」(上図のJR奈良駅から興福寺手前までが商店街)を経由し、一番近い興福寺までは約1200mの距離です。駅前ロータリーからは奈良公園方面の路線バスの運行もあります。
上の図は、「東大寺」「春日大社」「興福寺」の3つの世界遺産を徒歩で巡るための
・主要なルートを表示し
・その距離を記した
地図です。
▶バス「市内循環」が通る道の歩道
近鉄奈良駅より大仏殿交差点までの区間、特に興福寺、国立博物館側の歩道は幅が広く用意されています。車の走行が多い道路ではありますが、興福寺、国立博物館の緑豊かな光景を楽しみつつ、奈良の鹿もよく姿を見せてくれます。尚、バスターミナル南東側の県庁東交差点は地下道を利用しての横断となります。
▶東大寺参道
車が多く走行する通りの交差点から東大寺の「南大門」を経由して「大仏殿」まで一直線に伸びる歩道のうち、交差点から南大門手前までの区間に飲食店やお土産屋さんが集積しています。
▶春日大社参道
興福寺近くの「一之鳥居」からまっすぐ、木々に囲まれながら春日大社の御本社を目指す参道です。途中の交差点からは石灯ろうが左右に続きます。
▶若草山麓
東大寺二月堂があるエリアと、春日大社の御本社方面の間にあります。芝生の山「若草山」を望みながら、お土産屋さんなどが並ぶ通りです。
奈良公園エリア内のの道路は自然豊かな場所や、土産店などが並ぶ「観光地の中」を歩いていく街路となっています。
\奈良公園の道路はこんなかんじ/
【2025年4月以降の「ぐるっとバス」について】
▶現在のぐるっとバス 「大宮通りルート」 「奈良公園ルート」 「若草山麓ルート」は、 2025年3月末で運行を終了します。
▶新たに、 「奈良公園ぐるっとバス」が 2025年4月より運行が開始されます。
▶そのほか、 既存の奈良交通バスの変更、 繁忙期のパークアンドライドシャトルバスの運行 が計画されています。
詳しくはこちらのページをご覧ください。 |
【繁忙日「春日大社本殿」方面】 バス事業者が定める繁忙日の一部日程において「春日大社本殿」バス停方面の一部区間を運転せず「折り返し運転」となります。 >>詳しくはこちら |
奈良公園内の道路を走行するバスは大きく分けて2つあります。
▶奈良交通バス
…この地域の一般的な路線バス会社。奈良公園散策では下の2つのルートが便利です。
▶ぐるっとバス
奈良公園内の移動は基本的には徒歩がメインとなる観光ですが、使い方によっては路線バスを便利に利用することができます。
▶駅と公園の往復
特にJR奈良駅を利用する場合など、駅と公園の往復でバスを利用
▶行きは徒歩、帰りはバス
駅から奈良公園へは商店街や公園内を巡りながら散策し、疲れた帰りにバスを利用
▶行きはバス、帰りは徒歩
駅からバスを利用して一気に奈良公園に行き、公園内を散策しながら徒歩で駅に戻る
▶奈良公園内の移動にバスを使う
奈良公園は広大です。体力に自信のない方や乗り継ぎなどで公園内の移動に路線バスを使用することも考えられます。
※ぐるっとバスは2025年4月にルートが再編されます。
▶とりあえず奈良公園に行きたい場合
↓
・ぐるっとバスの場合「大仏殿前駐車場」バス停
・奈良交通の場合「氷室神社・国立博物館」バス停
が、地理的にも散策的にも中心地であると思います。
<どんなエリア?>
江戸時代から昭和時代の建物が集まるエリアです。世界遺産の「元興寺」があるほか、民家を改装した物販店やカフェなどが点在します。
<奈良公園観光との相性>
奈良公園からも近いものの、どちらもボリュームのある観光地のため計画立てての行動を進めします。飲食店も複数あることからランチや休憩などで訪れても良いかもしれません。
>>ならまち
<どんなエリア?>
春日大社の森の南側にある住宅地です。土塀が美しいこの地区には飲食店や公開施設、寺院などが点在しています。
<奈良公園観光との相性>
春日大社の森を「祢宜道」で抜けると到着するエリアとなりますが、奈良公園が広大であること、高畑エリアも広いことから計画立てての観光をお勧めします。
>>高畑
<どんなエリア?>
近鉄奈良駅から般若寺あたりまでの広いエリアのことを指します。住宅街に「般若寺」に代表されるスポットや物販店、飲食店が点在します。
<奈良公園観光との相性>
近鉄奈良駅の北側でり一部は東大寺に近いものの、奈良公園が広大であること、きたまちも広大であることから計画立てての観光をお勧めします。
>>奈良きたまち
<どんなエリア?>
JR奈良駅または近鉄奈良駅から商店街が延びており、物販店や飲食店が軒を連ねます。上の写真は近鉄奈良駅から延びる「ひがしむき商店街」です。
<奈良公園観光との相性>
JRもしくは近鉄で奈良へ訪れた場合、奈良公園散策のはじまりや終わりで商店街を通ることができます。また、商店街に近い奈良公園エリア内に居た場合はランチや休憩で立ち寄ることも良いでしょう。