東大寺は奈良公園ではありません。こう書くとおかしいと思いますが、お寺が公園の中にあるのも変な話。では、奈良公園の範囲はどこなのでしょうか。答えは「まだら模様」に奈良公園がある。と言えます。東大寺、春日大社、興福寺、奈良国立博物館、そして奈良公園と入り混じったその事情を解説します。
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「奈良公園」の定義は3つ存在しています。
一般的に「奈良公園」と表現する場合は、
・都市公園奈良公園
・東大寺、興福寺、春日大社などの寺社仏閣
・奈良国立博物館
・これらの周辺にある店舗など
・若草山、春日山原始林などの山間部
を含めた地域の総称で使用されることがほとんどのように思います。
公園としての「奈良公園」は
・平坦部の「○○園地」
・若草山、春日山原始林
・奈良春日野国際フォーラム甍
・及び周辺の道路、山林等
が都市公園として指定されています。
「都市公園奈良公園」には
・東大寺、興福寺、春日大社の主要部分
・奈良国立博物館の主要部分
・周辺の店舗等
は含まれていません。
(尚、「都市公園奈良公園」はすべて県有地というわけではなく、国(国立博物館含む)の敷地や、東大寺、春日大社ほか民間から借地として都市公園奈良公園の範囲内としている部分もあります。)
「奈良公園」という登録名で「名勝」として文化財登録がされている範囲を指します。
この範囲は「都市公園奈良公園」の範囲とは異なり、「東大寺」や「興福寺」の敷地も含まれます。
ここまでの説明を、ざっくりとした図にするとこうなります。
調べてみると意外と難しい「奈良公園」の定義。観光をする上では、都市公園奈良公園や東大寺、興福寺、春日大社、国立博物館や周辺施設が一体化しておりあまり意識することはありません。